複業でアクセサリーを売ったら税金はどうなるか?

てんむすび税理士事務所|英語対応・ITに強い税理士|大阪市都島区 | 複業でアクセサリーを売ったら税金はどうなるか?
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執筆者小嶋 晃弘

◆国際基督教大学卒、大阪府立大学大学院経済学研究科修了。税理士、MBA、宅地建物取引士。国際営業、経理、労務、採用、人事、IT管理など幅広い分野での実務経験があります。 ◆税理士の顧問サービスの他、企業オーナーや個人事業主に対して資産運用コンサルティングや税務サポートを提供。金融教育の重要性を感じ、税務関連の執筆活動にも取り組んでおり、税務に関する書籍や記事を執筆しています。 ◆プライベートでは、2人の男の子の父。趣味は水泳、読書、カメラ、アニメで、休日には息子たちと一緒に自然を楽しんでいます。

2023年6月6日

複業としてアクセサリーを自分で作って販売をされている方も多いのではないでしょうか? しかし、そんなビジネスの成果を収穫したときに、気になるのが税金の問題です。 自分で作ったものを売った場合にどのような税金がかかるのか、そして誤解されやすい課税対象者についても解説していきます。

複業時代の許可の確認で大切なこと

複業時代になって、多くの人々が副業・兼業をする働き方・生き方を選択しています。だからこそ、複業を始める際には、以下の許可の確認が大切です。これからますます増えます。

• まずは確定申告の必要性を理解しましょう。複数の仕事を持っている場合、自分で所得税を計算・申告する必要があります。特に複業をしている方は、状況が複雑で、どのように確定申告をすべきかわからない場合もあります。

• 副業・複業における所得の種類を把握しておきましょう。給与所得、事業所得、雑所得など、様々な種類の所得があります。適切に税金を計算し、申告するためには、これらの違いを理解しておくことが重要です。

• 所得税と住民税の申告は別です。複業をしている場合、所得税の申告だけでなく、住民税の申告も必要になる場合があります。

最後に、複業する場合には、将来性を考えて、小さいうちからきちんとした税務処理を行いましょう。最近は帳簿付けも簡単にできるはずです。仕事にするという発想であれば、きちんとはじめます。

複業でアクセサリー販売で税金基本:売ると所得税はかかるか?

複業でアクセサリーを販売する場合も、税金のかかる所得が発生する可能性があります。ハンドメイド販売でいくら稼いだら確定申告が必要かという疑問があるかもしれませんが、年間所得によって、確定申告の対象になることがあります。

  1. – 副業であれば、年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要
  2. – 専業主婦であれば、年間所得が48万円を超えたら確定申告が必要 (1)

複業ということで、給与所得がある1が該当します。しかし、副業を「小さいビジネス」という意味で使っている場合は注意をしましょう。

会社員の場合、勤務先が毎月給与から所得税を納める手続きをしているため、確定申告の必要がない場合があります。しかし、利益が増えてくると、複業でアクセサリー販売から得た収入に関しては、所得税を自分で納める手続きが必要になります。

ネット上でアクセサリー販売を行って利益が出た場合も、税金の申告が必要になることがあります。ハンドメイド販売者は、事業所得や雑所得というカテゴリで所得税を支払うことになります。

所得に対してかかるのが原則:事業所得、雑所得

所得に対してかかる税金は、原則として事業所得、雑所得の2つのどちらかが該当しそうです。具体的には、ハンドメイド販売で年間所得が20万円を超える場合や専業主婦で年間所得が48万円を超える場合は、確定申告が必要となります。これは副業である場合も同様で、一定の所得を得ている場合は、事業所得、雑所得に応じて申告が必要となります。

• 事業所得: 大まかには、事業活動によって得られる利益のことです。ハンドメイド販売やせどり(転売)で利益が出た場合、確定申告書や経費等をまとめ、所得税額を算出し、納税地の税務署へ提出する必要があります。

• 雑所得: 事業以外で得られる所得のことです。しかし、一定の所得がある場合には雑所得として申告が必要となります。

譲渡所得に該当する可能性もありますが、今回は、ビジネス前提で話をしているので除いておきます。

小規模の販売は雑所得

小規模の販売で得た所得は、通常「雑所得」として扱われます。この雑所得は、年間所得が一定額を越えると確定申告が必要となりますが、確定申告が必要でなくても、必要な経費や税金を正しく計算するためにも適切な帳簿付けが重要となります。

2022年に通達が出たことで話題になりました。

事業所得と認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する。なお、その所得に係る取引を記録した帳簿書類の保存がない場合(その所得に係る収入金額が 300 万円を超え、かつ、事業所得と認められる事実がある場合を除く。)には、業務に係る雑所得(資産(山林を除く。)の譲渡から生ずる所得については、譲渡所得又はその他雑所得)に該当することに留意する。

2022年8月1日付け「所得税基本通達の制定について」

• 雑所得は主に副業や趣味で得た所得を指します。例えば、アクセサリーのハンドメイド販売やせどりの利益などが該当します。
• 副業であれば、年間所得が20万円を超えた場合に確定申告が必要となります。専業主婦の場合は、年間所得が48万円を超えた場合に確定申告が必要です。

• 雑所得に対しての税金は、所得税と住民税の2つが存在します。所得税は確定申告を通じて計算され、住民税は所得税の確定申告に基づいて各市町村区へ連絡され、計算されます。
– 例えば、せどりで得た利益に対して所得税を納めた場合、その後住民税が計算されます。

• 小規模な販売でも、適切な帳簿付けや決算関係書類の保存が重要です。帳簿や決算関係書類は7年間、請求書などは5年間の保存が義務付けられています。

小規模の販売であっても、雑所得としてきちんと税金を計算し、適切に申告・納税することが法令順守のうえで重要です。また、今後事業が拡大することを考慮し、最初から適切な帳簿付けや納税管理を行うことが、将来的にスムーズな事業運営につながります。

事業所得と雑所得の大きな違いは?:青色申告特別控除と損益通算

事業所得と雑所得にはいくつかの大きな違いがあります。まず、青色申告特別控除という制度が事業所得には適用されるのに対して、雑所得には適用されません。

青色申告特別控除とは:
– 事業主が青色申告を行うことで、所得税を効果的に節税できる制度です
– 青色申告特別控除額は65万円です。これが所得から引かれることにより、節税効果が得られます。

事業所得のもう1つのメリットは、損益通算が認められていることです。一方、雑所得では損益通算が認められません。損益通算が認められることで、将来の利益に対して過去の損失を相殺することができ、節税効果が期待できます。

これらの違いにより、事業規模が一定以上の場合や将来的に利益が見込まれる場合は、事業所得として申告することが有利と言えます。しかし、それが事業規模が小さく生計を立てられない程度であれば、雑所得として申告することが適切です。

また、事業所得の場合は事業主がリスクを負い、自己の判断で事業を営んでいると客観的に認められることが必要など、きちんとした理由が必要です。複業の場合は、該当しないことが多いため、給与所得との無理な損益通算をしないように注意します。

例えば、ハンドメイド作品の販売を行っている場合、それが事業規模であれば事業所得、趣味の作品を販売しているなど小遣い稼ぎ程度であれば雑所得に該当します。しかし、給与所得がある上で複業として行っているのに、それを事業所得とできる場合は多くないと考えた方がいいです。なお、この判断は個別具体的事例に対して行うべきなので、一般化した内容で判断しすぎないようにしましょう。必要であれば、ご相談ください。

雑所得は申告が必要か

雑所得は、所得税法で定められた10種類の所得のひとつで、他の9種類にあてはまらない所得全般を指します。具体的には、公的年金や非営業用貸付の利子、副業で得た所得などが該当します。雑所得は、確定申告が必要かどうかについて詳しく見ていきましょう。

まず、雑所得には次のようなものが含まれます。

– 預貯金や公社債の利子
– 株式の配当や証券投資信託の収益の分配
– 副業で得られた所得

確定申告が必要となる雑所得の要件は、次の通りです。

1. 雑所得の総額が20万円を超える場合
2. 雑所得のうちの一部が源泉徴収されていない場合

もし上記の要件に当てはまる場合、確定申告をしなければなりません。

そして、雑所得を申告する際には、収入から経費を差し引いた金額が所得となります。経費として計上できるものは、事業用金銭貸借の返済利息・雑誌代・売り上げの集金にかかる交通費・営業に関する接待費・通信費等です。

最後に、確定申告を行う際には、次のような注意点があります。

– 確定申告書には、雑所得に関する所得・経費・損益計算書などを記入
– 期限内に確定申告を行わないと、所得税の延滞処分の対象となる可能性がある
– 雑所得を申告する際には、所得税と住民税の申告が別々になる場合があるので注意が必要

結論として、雑所得に関しては、要件に当てはまる場合は確定申告が必要となります。したがって、複業でアクセサリーを売った場合にも、要件に該当すれば確定申告を行う必要があります。

所得税と住民税の申告は別

副業から得た所得に対して支払うべき税金には所得税と住民税があり、これら両方に注意を払う必要があります。具体的には、所得税と住民税の申告は別々に行われます。以下、その違いやポイントについて解説します。

– まず、所得税は国に納める税金で、副業の年間所得が20万円以下であれば、確定申告を行わず、副業分の所得税はかかりません。しかし、20万円以下の確定申告を免除しているのは、所得税法の話です。住民税は地方税であり、副業の所得が20万円以下であっても、きちんと申告して所得全体に基づいて計算された税額を支払わなければなりません。

– 住民税は前年度の所得額に応じて課されます。住民税は、所得割と均等割で算定され、副業で得られた所得が増加することによって、所得割および住民税の税額も増加します。

– 一部の例外を除いて、ほとんどの会社員は住民税を給与から天引きされ、企業が納付しています。このため、経理担当者が住民税を納付する際に、副業がバレる可能性があります。

– もし副業がアルバイトやパートタイムの場合は、会社にバレる確率が高くなる傾向があります。そのため、副業を始める際は、住民税の申告方法やバレるリスクを理解し、普通徴収などの対策が必要です。

きちんとしていくならまずは帳簿付け

まず、複業を行う際には、税金の管理が非常に重要になります。そのため、確定申告が必要となることがほとんどです。ここでは、複業や副業を行う際に必要な帳簿付けの方法についてお話ししましょう。

帳簿を付けることを義務と考えます。

– 帳簿付けの方法:収入と支出を記録することがまず重要です。定期的に記入しておくことで、税金の計算が容易になります。また、経費の節約や未来の収入計画にも役立ちます。

– 収入の記録:全ての収入を正確に記録しましょう。具体的には、その収入がどこから得られたか、どのような手続きを経て得られたかなどの情報も記録しておくことが望ましいです。

– 支出の記録:事業に関連する経費や必要経費を記録しておくことが重要です。家賃や光熱費、交通費などを詳細に残しておくことで、確定申告の際にスムーズに手続きが進みます。

– 電子帳簿の活用:パソコンやスマートフォンアプリを活用した電子帳簿を使うことで、記録が簡単で効率的になります。クラウドストレージにデータを保存することで、いつでもどこでも確認が可能です。

将来性を考えるなら小さいうちからきちんとしよう

将来性を考える上で、ビジネスを始める際には、最初からきちんとした方法で取り組むことが非常に重要です。特にアクセサリー販売のような複業では、小さいうちから正確な記録と税金の管理を行うことが、将来の拡大やビジネスの発展に役立ちます。以下のポイントを考慮して、初期段階からきちんとした取り組みを行いましょう。

– まず、原価や販売価格を把握し、利益となる金額を計算しておくことが重要です。これにより、税金の計算が簡単になり、正確な申告ができます。

– 原価や売上の記録を正確につけることも大切です。これにより、売上が増えるにつれて生じる税金の問題に対処しやすくなります。

– 給与所得以外の所得についても、確定申告をすることで正確な税金を納めることができます。これは、将来的にビジネスが拡大した際にも問題が起きにくく、安心して事業を行うことができます。

小さいうちからきちんとした方法で事業を行うことは、将来のスケールアップや成功につながります。

細かい話の例:原価

アクセサリーを販売しながら給与を受け取る意義については、税金を含めた経済的な側面で大きな意義があります。アクセサリーを売る際の原価を把握することは、税金の計算において重要なポイントです。

まず、アクセサリーの原価については以下のような要素が含まれます。

– 材料費
– 加工費
– 輸送費
– 梱包費

これらの原価を正確に把握し、適切な販売価格を設定することは、税金の計算において大変重要で、利益を抑えることができます。

しかし、原価はそれに対してのもの。残ったものは、会計的には貯蔵品ということは注意が必要です。
例えば、材料費が全てが10万円だったとして、25万円ー10万円=15万円という計算ができるわけではありません。
いえ、売ったものの原価は4万円だったら、25万円ー4万円=21万円という計算がありえます。

また、事業やその販売に関係ないものは、経費には入れられません。イヤホンやiPad、コンタクトやアクセサリー、湿布サプリメントや手帳、ベッドなどの日用品が経費であると認められれば、利益を抑えることができますが、本当に必要なのでしょうか。また、必要であっても、生活のために共有されていませんか?

この辺りはご相談をいただきたいところですが、必要以上に経費にしすぎると後々のリスクになります。

給料をもらいながら活動をする意味は大きくなる

近年、働き方改革の推進によって、サラリーマンの副業を認める企業が増えてきました。このような背景から、給料をもらいながら活動を行う意味は大きくなっていると言えます。以下、その理由を解説します。

– 副業を通じてスキルアップや人脈作りができる: サラリーマンにおすすめの副業には、インターネットを利用した在宅副業や趣味やスキルを活用する副業があります。これらに取り組むことで、最終的には個人事業主として独立開業することも可能となります。

– 副業での収入が本業の収入を補完する: 副業の種類には無理なく始められるものから高額のリターンが狙えるものまで様々です。これらを通じて、経済的な安定を図ることができます。なお、ダブルワークと今回の事業所得・雑所得は話が違いますのでご注意ください。

給料をもらいながら活動をする意味が大きいと考えられる現代社会で、副業の選択肢が多様化しています。その中で、自分に合った働き方を選ぶことで、経済的な安定やスキルアップを図ることができます。どんどんやった方がリスクとして分散できます。特に若い方は、結婚や子育てで生活が変わることがあります。男女限らずです。そのときの選択肢にできます。

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