Jリーグの追徴課税:外国人居住者と非居住者の税務判断

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執筆者小嶋 晃弘

◆国際基督教大学卒、大阪府立大学大学院経済学研究科修了。税理士、MBA、宅地建物取引士。国際営業、経理、労務、採用、人事、IT管理など幅広い分野での実務経験があります。 ◆税理士の顧問サービスの他、企業オーナーや個人事業主に対して資産運用コンサルティングや税務サポートを提供。金融教育の重要性を感じ、税務関連の執筆活動にも取り組んでおり、税務に関する書籍や記事を執筆しています。 ◆プライベートでは、2人の男の子の父。趣味は水泳、読書、カメラ、アニメで、休日には息子たちと一緒に自然を楽しんでいます。

2024年5月8日

2024年5月8日

今回は、外国人Jリーグ選手の申告漏れと税務当局による居住者及び非居住者の判断に焦点を当てて解説します。

日本での課税: 非居住者と居住者

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日本国籍を持たない方々にとって、日本での課税方法は大きな関心事です。基本的には、非居住者は居住者と同様に確定申告の義務がないと理解されています。しかし、居住者か非居住者かの判定は非常に重要で、誤った判定がなされているケースも少なくありません。

最近では、誤った非居住者判定に対して税務当局が介入し、結果として25%も高い税率が適用される事例が発生しています。このような状況を正確に理解し、適切な対策を講じることが必要です。

居住者と非居住者の判定基準

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居住者の判定は、単に日本にいる期間だけでなく、様々な客観的事実に基づいて行われます。具体的には、滞在日数、住所、職業、家族との生計状況などが考慮されます。これらの要素は、税務上の居住地を決定する際に重要な役割を果たします。

税法というよりも実は日本の民法に関わってきています。民法での住所の判断は客観的な事実から判断されます。根拠はこれらです。結果的に複数の法律体系にまたがった判断になっている点は注意が必要です。課税のがれだから否認するとしがちな税法と比較して、民法は、法律体系としてしっかりした判断内容になっているかを見ている印象です。

民法で判断基準とする住所の客観的事実の例

  • 滞在日数
  • 住居
  • 職業
  • 生計を一にする配偶者
  • その他の親族の居所その他の親族の居所
  • 資産の所在地

高額所得者の税率問題

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特に高額所得者であるプロのスポーツ選手や芸能人の場合、非居住者と判断されると税率が低くなる傾向にあります。20.42%と、最高所得税率の45%を比べた結果です。

これに対し、収入がそれほど高くない場合は非永住者として判断された方が税額が低くなります。20.42%ほど所得税がかからない税率も、累進課税としてありますよね。

そのため、高所得者の方が自身を非居住者としがちです。これは、外国人であるご本人の判断というよりも、サッカーチーム側の意向があるでしょう。年俸は、税負担を除いた後の手取り額で交渉するはずです。年俸の額面は整えるための額であり、その税負担はチーム側が交渉に載せざるを得ない部分ですから。

選手やチームは税負担を考慮して契約を交渉する必要があります。特に短期契約は税務上の問題だけでなく、選手とチームの関係にも影響を与えるため、長期的な視点から安定した契約を目指すべきです。

結論

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このブログを通じて、外国人選手や一般の外国人居住者が日本の税法について正確に理解し、適切な申告を行うための知識を深めることができればと嬉しいです。

英語になりますが、本件の説明をしてみております。

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