インボイス制度をそこまで複雑と感じない

インボイス制度をそこまで複雑と感じない

インボイス制度が2023年10月から始まります。この準備の話が税務・会計業界では多いです。 わたしも参加しました。みなさんにとっては、ホットな話題ですし。 ただ、議論はかなり古く2010年代の政府の税制調査会ではすでに話になっております。実際の導入がされた理由は軽減税率です。 どこかの党の目玉だったのかもしれませんが。その正当性はさておき、 8%と10%の税率が交じるということは、区別が確実に必要ですね。結果として、インボイス制度が必要。 こんな論理展開だったのです。...
2023年度の税制大綱の骨子を理解しよう

2023年度の税制大綱の骨子を理解しよう

2023年度税制大綱が2022年12月16日に発表されました。 これが法律に反映されてやっと最終的に納税時の指針になります。法律にどう反映されるかでちょっと変わってきますね。 反映を待つうちに、どういう論点が出たかかんたんに理解をしておきましょう。時間がない方は、こちらの四角枠だけを読んでください。 超まとめ NISAの枠拡大 贈与の相続参入3年→7年 教育資金、結婚資金の非課税枠がそのうち廃止 インボイス制度・電子帳簿保存法の骨抜き化 将来的な増税(法人税、たばこ税) 中心的な改正予定...
フタをされた節税、海外中古建物からの減価償却費

フタをされた節税、海外中古建物からの減価償却費

節税として認められていたものが、租税回避として最終的に適用できなくなっている例があります。 ひとつの例は、個人が海外の中古建物を買って、不動産所得と給与所得をぶつけて税金を減らす方法です。すでにフタがされていますが、ご紹介してみます。 過去の節税方法、海外中古建物の減価償却 木造の建物について、減価償却資産の年数を22年としてみます。 日本は中古市場があまり活況ではありません。一方海外では中古建物市場が活況です。...
検索不要の売上基準は通達と条文であいまい? 電子帳簿保存法の判断で

検索不要の売上基準は通達と条文であいまい? 電子帳簿保存法の判断で

電子帳簿保存法において、売上1000万円以下は、検索簿をつくらなくていいとなっております。その代わりデータをすべて提出してくださいという条件付きです。(上記な2022年12月2日現在であり、同12月中旬に改定される可能性があります)。 この場合の売上1,000万円は、消費税の判断と全く一緒ではありませんので、注意が必要です。また、通達と条文では基準期間の売上高を年換算するかの判断が異なっています。条文をちゃんとよく読んで判断すべきいい例と考えます。 判断の仕組み...
認められる節税?ダメな節税? 節税・脱税・租税回避の違い

認められる節税?ダメな節税? 節税・脱税・租税回避の違い

誰もが逃れたい税金。でも、本当の意味で税金から逃げることは難しいとジョークで言われます。 「逃げる」と表現しましたが、税法の中では、逃げ方で3つに分類されます。それらは節税、脱税、租税回避です。 違いを理解しておくことは、自分が取りうる節税や租税回避を考える上で有用です。整理をしてみましょう。 3種類の逃げる 節税 節税とはこのように表現されます。 租税法規が予定しているところに従って税負担の軽減を図る行為 金子宏『租税法)(第23版)』135頁(弘文堂、2019)。...
米ジョーク。「人生からの旅立ち」と「税金」は、同様に逃れられない

米ジョーク。「人生からの旅立ち」と「税金」は、同様に逃れられない

あなたが棺の中にいて、友人や家族があなたを慎んでいるとき、なんと言われたいですか? ある人は、 偉大な医者で、良い夫で、良い父親だったと言われたい ある人は、 素晴らしい妻であり、生徒たちに大きな影響を与えた人と言われたい 租税学者はなんというか、 見て、動いている! まだ、生きているつもりなんですね。よくあるアメリカンジョークの一幕です。 どうして租税学者がこのように言ったのでしょう。それは、誰もが逃れられない「人生からの旅立ち」から逃れられると考えているから。 なぜ、逃れられると?...