初年度の借入が有利! 会社はいつ倒産するか?事業継続性を考える

てんむすび税理士事務所|英語対応・ITに強い税理士|大阪市都島区 | 初年度の借入が有利! 会社はいつ倒産するか?事業継続性を考える
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執筆者小嶋 晃弘

◆国際基督教大学卒、大阪府立大学大学院経済学研究科修了。税理士、MBA、宅地建物取引士。国際営業、経理、労務、採用、人事、IT管理など幅広い分野での実務経験があります。 ◆税理士の顧問サービスの他、企業オーナーや個人事業主に対して資産運用コンサルティングや税務サポートを提供。金融教育の重要性を感じ、税務関連の執筆活動にも取り組んでおり、税務に関する書籍や記事を執筆しています。 ◆プライベートでは、2人の男の子の父。趣味は水泳、読書、カメラ、アニメで、休日には息子たちと一緒に自然を楽しんでいます。

2023年9月9日

2023年9月9日

手元にお金があることは、とても重要です。

どこかの会社で働いている場合に、ある程度収入が安定してくると、こういった資金繰りの問題はあまり考えなくなります。
しかし、個人事業主や会社経営をしていると、資金繰りの問題はとても重要です。

当事務所でも提供をしている融資補助に関連して、会社が倒産することとその対策を見ていきます。

倒産するのはいつか?

会社が倒産するのはいつでしょうか。
売上が減ったときでしょうか。
売上が減って赤字が出てきたときでしょうか。

どれも倒産にはつながりますが、回答ではありません。
会社がつぶれるのは、手持ちの現金がなくなったときです。

倒産の基本的な考え方として「資金繰りに困って、事業継続が困難になる状態」といえます。
これは、買ったものの支払いができなくなる状態です。

そしても、日本でよく使われる約束手形が2回不渡りになることです。
2回不渡りになると、銀行の取引が停止されるので、事実上会社運営ができなくなります。

手元のお金が正義

さて、どんなに赤字が出ても売上が減っても手元にお金があれば、倒産することはありません。
「何を言っているの?」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、人が入っていない小売業の人がつぶれない様子を見たことがないですか。
その場合、現金が手元にあったり他の事業から収入を得ていることで、現金がなくならない状態にあることが多いです。

手元にお金があることが正義ということは、問題がないうちに、銀行からお金を借りておくことが大切といえます。

困ってからお金を借りられるか?

銀行はよく、「晴れの日に傘を貸し、雨の日に傘を取り上げる」といいます。
その通りです。

借りる側からすれば、銀行なんて・・・と感じるかもしれません。
しかし、銀行は市役所でもありませんし慈善団体でもありません。
お金の回収が焦げ付いてしまうと困ってしまうわけです。

だから、返せる人には貸すけれども、返せない人には貸さないのです。
これの対策は、借りれるうちに借りてしまうことです。

金利を支払ったとしても、返済ができなくなる前の対策といえます。

初年度はお金が借りにくいのか?

では、初年度は、晴れの日なのでしょうか、雨の日なのでしょうか。
実は、初年度は、曇りの日くらいに見られています。

明確に売上が上がらないとは分かりません。
だからこそ、曇りくらいに見てくれます。
そして、その曇も雨が振りそうな曇りではなく、晴れそうな曇りとして考えてくれるのです。

ということは、初年度こそ実績がなくても借りられるいい時期といえます。
初年度はお金が借りにくいということはありません。

初年度こそお金を借りるべき時期なのです。

後々は借りにくい

では2年目以降はどうでしょうか。
日本政策金融公庫は、2年目もおおよそ初年度と同様に見てくれますが、1期分実績が出てきていることは注意が必要です。

実績が出てきて入ればその後はどうなるか予測がされます。
結局借りやすいかどうかと考えると1期目の方が借りやすいです。

また、2期目もなんとかしのいでしまって3期目に入ると実際問題借りられなくなります。
こう考えると、早いうちに借入をして資金繰りを正常にしたいものです。

というのも、3期目以降になって資金不足で借入をしたいという希望が案外と多いからです。

最初から計画的に

色々考えて、最初から計画的に資金繰りに取り組みましょう。
長期的に見れば、借入の資金であったり資金繰りの金利であったりは、正常な経営をするための必要経費です。

当然、費用や損金にもできます。
必要な方は、早めの資金手当をしていきましょう。

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