税制調査会が税制改正大綱を作成する流れとオオカミ少年

インボイス制度がゆるくなりそうというニュースが出てきました。
そして、案の定というか、電子帳簿保存法についても同様にゆるくするニュースが出てきております。

電子帳簿保存法の緩和ニュースのご紹介と税制改正の仕組みをまとめてみます。

目次

2022年11月24日時点の電子帳簿保存法の緩和ニュース

電子帳簿保存法の保管について、緩和措置のニュースが出てきております。

請求書の電子データ保存義務 引き続き紙も認める方向で調整

事業者が取引先とメールでやりとりしている請求書などを、電子データで保存することが、ことしから義務づけられましたが、政府・与党は対応が遅れている中小企業などに配慮して、来年末で猶予期間が終わったあとも引き続き紙による保存を認める方向で調整しています。

政府は、企業の会計や納税業務の電子化を進めるため、今年(2022年)1月から事業者が取引先とメールでやり取りしている請求書や領収書を電子データで保存するよう義務付けました。保存にあたっては、データの改ざん防止対策をとることや、日付や金額、取引先ごとに検索できる機能を備えることを求めた上で、来年いっぱいは紙での保存を認める猶予期間も設けています。

ただ、電子化に必要な人材の不足などで、中小の事業者を中心に対応が遅れていることから、政府与党は、来年(2023年)末の猶予期間の終了後も紙での保存を引き続き認める方向で調整しています。

紙とは別にメールでやり取りしている電子データについても、保存するよう求めますが、保存にあたって検索できる機能を備えなくてもよいとして、企業側の負担を軽減することにしています。

政府与党は年末の税制改正の取りまとめに向けた議論の中で、この案について検討を進める方針です。

NHK WEB 2022年11月24日 7時32分 (下線は筆者、()内の日付は筆者が追記)

おおまかな内容として

  • 紙での保存を引き続き認める
  • 検索できる機能をそなえなくてもいい

という改正案を出すというニュースです。

フタを開けてみないとなんともいえませんが、一般の人から見れば、税務行政がオオカミ少年のように見えます。
実際に決めているのは与党なのですが、「税務署が」というように悪い印象をもたらすでしょう。

税制調査会について

与党と内閣府

税制調査会とはどのなのでしょう。

与党の税制調査会として2022年11月の報道されているのは、自民党の税制調査会でしょう。
自民党の税制調査会での議論を経た後で、公明党の税制調査会との議論を経て、税制大綱をまとめる形でしょう。

報道では税制調査会を、税調と略して表記することも多いです。

税制調査会の委員

一般のオープンな場面の他に、非公開の会議があります。
非公開の場面は、インナーと呼ばれる税制調査会の最高意思決定機関です。

2022年12月では、宮沢洋一氏、塩谷立氏、福田達夫氏などと報道あり、9人程度が委員です。

要望の審議

この中では、省庁や関係団体から出てきてまとめた税制改正要望を審議していきます。
一覧表にマルバツをつける形です。
その一部を抜粋すると、こんな感じです。

  • ○ 要望を受け入れる
  • △ 検討し後日報告する
  • ☓ お断りする
  • ○政 政治的な決着をつける

そして、税制大綱に載せるかを決める場になります。

壁耳は昔の話

コロナ禍前は、人が多く集まり、プラカードを持っていたり、記者が壁に耳を当てて内容を聞いて報道をしていました。
密がダメになってからは、静かに進んでいます。

与党法案の提出から決定までのスケジュール

以下が、与党法案の提出から決定までのスケジュールです。

STEP
8月末

省庁や関係団体からの要望の提出

STEP
9-10月

要望のとりまとめ

STEP
11月末~12月中旬

「税制改正の大綱」が閣議に提出され、与党が税制改正の大綱を発表
これで基本方針が固まり、あまりずれがなくなる。

STEP
翌年1月下旬~2月中旬

財務省や総務省が法案を作成して国会に提出

STEP
1月開催の通常国会での審議

1月半ばから、150日程度開催され、通例では終了が6月

STEP
3月末頃

衆議院、参議院の審議を経て、3月末頃に承認される。
内容は、4月1日に施行されることが多い。

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