事業購入で時間短縮!許可取得や人材獲得を達成

てんむすび税理士事務所|英語対応・ITに強い税理士|大阪市都島区 | 事業購入で時間短縮!許可取得や人材獲得を達成
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執筆者小嶋 晃弘

◆国際基督教大学卒、大阪府立大学大学院経済学研究科修了。税理士、MBA、宅地建物取引士。国際営業、経理、労務、採用、人事、IT管理など幅広い分野での実務経験があります。 ◆税理士の顧問サービスの他、企業オーナーや個人事業主に対して資産運用コンサルティングや税務サポートを提供。金融教育の重要性を感じ、税務関連の執筆活動にも取り組んでおり、税務に関する書籍や記事を執筆しています。 ◆プライベートでは、2人の男の子の父。趣味は水泳、読書、カメラ、アニメで、休日には息子たちと一緒に自然を楽しんでいます。

2023年9月5日

2023年9月5日

事業売却を仲介するに当たって、よく引き合いがくる業種があります。
その中には、許認可が必要なものがあります。

今回はそのうち3つほどをご紹介します。
自分で事業を拡大したい人や始めてみたい人の参考にしてみてください。

許可取得目的

介護事業

介護事業は、事業譲渡がされることが多い業種のひとつです。
というのも、介護事業は国や自治体がその受任者の基準を決めており、個人事業主では介護事業ができないからです。

法人格を考えた場合に、非営利法人なら社会福祉法人・医療法人・NPO法人などが必要です。営利法人であれば、株式会社か合同会社を起こしておく必要があります。

ここに許認可関連がついて回ります。
色々と複雑な手続きがありますが、事業を始める際に必要なことの一部を挙げてみます。

  • 事業計画の作成
  • 介護事業ができる設備の準備
  • 指定前研修を管理者に受けさせる
  • 自治体に指定申請を行う

これだけで時間がかなりかかります。

その他、資格を持った人をそろえる必要があります。例えば、

  • 社会福祉士
  • 介護福祉士
  • ケアマネージャー
  • サービス提供責任者
  • 介護スタッフ

などなど。

これらを用意するのには、費用だけでなく時間が必要です。
当然設備も必要です。

総合的な判断から、介護事業全体を購入した方がビジネスが円滑に開始できると考えるに至ります。
よって、介護事業は事業譲渡される一例なのです。

輸送業

輸送業も事業譲渡されることがあります。
普段よく目にするので、自然に感じるかもしれません。

しかし、運送業認可をしなければ開業ができない仕事です。

こちらも必要なことをまとめてみましょう。

  • 輸送業認可の申請書の作成、必要書類の収集
  • 運輸支局へ認可取得のための申請を行う
  • 審査期間(4-5ヶ月)
  • 運輸開始前確認の提出

この中に許可取得の期間が4-5ヶ月とありますね。
個人でも開業ができる代わりに、許可の取得までに実質時間がかかります。

大まかなイメージがついたことでしょう。
これ以外にも必要な設備、運行管理者など人的要求もあります。

結果として、開業をイチからするよりも事業譲渡を受けるほうがいいという判断もよくされます。

人材派遣事業

人材派遣業も許可が必要です。

人を扱いますので、資金力があることが前提になっています。
個人でもできなくはないのですが、下記で述べる基準資産額が、確定申告書ベースになってしまいます。

また、許認可を得るのも大変です。
基本的なところを見てみると

  • 基準資産額(資産ー負債)が各事務所2,000万円以上(うち1,500万円以上が現金)あること
  • 事務所の広さが20m3以上
  • 派遣元責任者の資格がある(一般雇用経験+派遣元責任者講習受講)
  • 派遣労働者の教育訓練制度(キャリアアップコンサルなど)の準備

労働局の書類審査の他に事務所要件の確認のための現地調査が行われ、結果的に許可申請から2ヶ月くらいの時間がかかります。

新規開業が難しい一方で、人手不足の現状を抱える企業は多く、一定量の需要があります。
だからこそ、事業譲渡を受けて、人材派遣業を開始する人がいるのです。

人手採用目的

人材不足を補う目的でも事業譲渡を行っております。

例えば、建設業界です。
体力的に厳しかったり、土日などの休みがなかったりして、どうしても不人気になりがちな業界です。
こういった業界で、新たに採用をするよりも事業や会社を買ってきて従業員を確保しようという動きがあります。

この理由は、これまで紹介した業種でも同様です。

介護しかり、輸送業しかり、人材派遣業しかり。
多くの業界で人材目的での買収というのも増えています。

まとめとして

事業譲渡における、買収側の目的について少しまとめてみました。
小規模であっても事業を売却して終了させることはありえます。

目的に合わせて、一つの方法として確認をしていきましょう。

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