Non-Japanese(非居住者)が日本の会社を購入する際の税務と経営ビザの落とし穴

てんむすび税理士事務所|英語対応・ITに強い税理士|大阪市都島区 | Non-Japanese(非居住者)が日本の会社を購入する際の税務と経営ビザの落とし穴
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執筆者小嶋 晃弘

◆国際基督教大学卒、大阪府立大学大学院経済学研究科修了。税理士、MBA、宅地建物取引士。国際営業、経理、労務、採用、人事、IT管理など幅広い分野での実務経験があります。 ◆税理士の顧問サービスの他、企業オーナーや個人事業主に対して資産運用コンサルティングや税務サポートを提供。金融教育の重要性を感じ、税務関連の執筆活動にも取り組んでおり、税務に関する書籍や記事を執筆しています。 ◆プライベートでは、2人の男の子の父。趣味は水泳、読書、カメラ、アニメで、休日には息子たちと一緒に自然を楽しんでいます。

2023年4月7日

2023年11月27日

日本の会社を購入することによって、外国人投資家は日本市場への参入やビジネスの拡大を目指すことができます。しかし、その際に税務上の問題や経営ビザの取得に関する問題があります。このブログでは、外国人が日本の会社を購入する際に把握しておくべき問題点を6つの見出しで紹介します。さらに、これらの問題を解決するために税理士に相談するメリットや問い合わせ方法についてもお伝えします。

二重課税の回避

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外国人が日本の会社を購入する場合、日本と自国の税法によって二重課税が発生する可能性があります。例えば、外国人投資家が日本の会社を買収し、日本の会社から配当を受け取った場合、日本と自国の両方で課税されることがあります。これを回避するためには、両国間の租税条約や外国税額控除を利用する必要があります。租税条約によって、税金の課税権や税率が決定され、重複して課税されることを回避することができます。また、外国税額控除によって、外国で支払った税金を日本の税金から差し引くことができます。

しかし、二重課税回避に関する法律は非常に複雑であり、専門知識が必要です。個人では確認しきれない難しい点があるため、税理士に相談することで最適な二重課税回避策を見つけることができます。税理士は、租税条約や外国税額控除の適用条件を把握し、外国人投資家にとって最適な方法を提案することができます。また、税務当局との交渉や書類の作成なども代行することができます。二重課税回避は、外国人投資家が日本の会社を購入する上で非常に重要な問題の一つです。正しいアドバイスを受けるためにも、税理士に相談することがおすすめです。

税務調査のリスク管理

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日本の税務当局は、会社の購入や売却に関連する税務調査を実施することがあります。外国人投資家が日本の会社を購入する場合、税務調査のリスクがあるため、日本の税法について十分な知識を持つ必要があります。

税務調査は、納税義務を履行しているかどうかや、適切な税金が納められているかどうかを確認するために行われます。税務調査には、所得税、法人税、消費税、源泉徴収税、相続税などがあります。調査対象となる期間は、通常3年以上遡って調査されることがあります。税務調査によって発生するリスクは大きく、不正申告によって刑事罰を受ける可能性もあります。したがって、外国人投資家は、適切な対応ができるよう、税務調査に関するリスク管理や対策を行う必要があります。

税理士は、税務調査に対するリスク管理や対策のサポートを提供します。例えば、税務申告書の適正化や適切な書類管理など、税務調査のための準備を支援することができます。また、税務調査が行われた場合には、税務当局との交渉や書類の作成なども代行することができます。外国人投資家は、税務調査に対して適切な対応を行うことで、不必要な税金の支払いや刑事罰の回避など、多くの問題を回避することができます。税理士に相談することで、税務調査に関するリスクを最小限に抑えることができます。税務調査に対する不安を解消し、正しいアドバイスを受けるためにも、税理士に相談することがおすすめです。

経営ビザの取得条件

日本で会社を経営するためには、外国人投資家が経営ビザを取得する必要があります。経営ビザは、外国人投資家が日本でビジネスをするためのビザであり、最長5年間有効です。経営ビザを取得するためには、以下の条件をクリアする必要があります。

ビジネスプランの提出

経営ビザを取得するためには、ビジネスプランの提出が必要です。ビジネスプランには、会社の事業内容や目的、資金調達方法、事業計画、財務計画、マーケティング戦略などが含まれます。ビジネスプランは、日本の投資環境について十分に理解した上で作成する必要があります。

最低限の投資額

経営ビザを取得するためには、最低限の投資額を満たす必要があります。最低限の投資額は、日本政府が定めた額で、最低500万円以上の投資が必要です。

なぜ、500万円なのでしょう?それは、ある程度の経済力を持ちつつ、雇用する力も持つレベルの収入だからです。

雇用の確保

経営ビザを取得するためには、日本人の雇用の確保が求められます。具体的には、外国人投資家が経営する会社に日本人を雇用し、日本の雇用環境を改善することが必要です。また、表立って書いていないのですが、2人以上の取締役のうち、1人は日本に在住で日本国籍を持っていた方がスムーズです。

適正な企業体質の維持

経営ビザを取得するためには、適正な企業体質の維持が求められます。例えば、法令や規則に違反するような行為をしないことや、社会的責任を果たすことなどが求められます。また、経営ビザなので、会社に継続的に利益が出ていること、また、会社から経営者にきちんと給料が払われていることが必要です。

社会保険料・労働保険料の納付

日本の会社を購入する外国人投資家は、社会保険料や労働保険料の納付に関するルールに従わなければなりません。社会保険料は、雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料などがあります。労働保険料は、労災保険料と雇用保険料があります。

社会保険料や労働保険料の納付には、法令に基づく手続きが必要です。具体的には、社会保険料の納付申告書や労働保険料の納付通知書を提出することが必要です。また、納付期限もありますので、期限内に納付しなければ罰則が科されることがあります。

これらの手続きは複雑であり、専門知識が必要です。外国人投資家が日本の会社を運営する上で、社会保険料や労働保険料の納付についてのルールを適切に理解することが重要です。税理士は、社会保険料や労働保険料の納付に関するアドバイスやサポートを提供します。外国人投資家が日本の会社を運営する上で、社会保険料や労働保険料の納付は避けて通れない問題の一つです。税理士に相談することで、社会保険料や労働保険料に関するルールを正しく理解し、適切な手続きを行うことができます。適切なアドバイスを受けるためにも、税理士に相談することがおすすめです。

財務報告と会計基準の遵守

日本の会社を購入する際には、日本の財務報告基準(J-GAAP)に従って適切な会計処理を行う必要があります。J-GAAPは、日本の会計基準であり、企業の財務報告に関する基準が定められています。財務報告を行う際には、J-GAAPに従って適切な会計処理を行わなければなりません。

外国人投資家は、日本の会計基準に慣れていない場合が多く、適切な会計処理が難しいことがあります。例えば、外国人投資家が自国の会計基準に慣れている場合、日本の会計基準に従った財務報告が難しいことがあります。税理士は、日本の会計基準に沿った適切な財務報告を行うためのアドバイスやサポートを提供します。具体的には、J-GAAPに沿った財務報告の作成や、財務諸表の作成、監査対応などを支援することができます。また、会計処理の改善や効率化についてのアドバイスも提供することができます。

まとめ

外国人が日本の会社を購入する際には、税務上の問題や経営ビザの取得に関する問題があります。これらの問題に対処するためには、専門的な知識や経験を持つ税理士に相談することが重要です。税理士に相談することで、二重課税の回避や税務調査のリスク管理、経営ビザ取得のサポート、社会保険料・労働保険料の納付手続き、財務報告と会計基準の遵守、事業承継税の対策など、さまざまな問題を解決することができます。

日本で会社を購入したり税務申告・経営相談をした場合は、弊事務所へお問い合わせください。最適な解決策をご提案いたします。

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