黄金株で承継する変化球は、なぜあまり好まれないか

黄金株で承継する変化球は、なぜあまり好まれないか

事業承継において、種類株式が取り出たされることがあります。そのひとつに、黄金株というものがあります。 黄金株は通称であり、拒否権付種類株式といわれます。 決議に対して特別な権利を持っている株式と理解してください。 黄金株は、事業承継で株式を移動する際に上手に使えると言われます。ただ、言われますというだけで、実際に提案をすると拒否感があります。 提案としてはできるのですが、実務内ではあまり人気がなさそうです。なぜ、人気がないかを少しまとめてみます。 黄金株のよさ...
フタをされた節税、海外中古建物からの減価償却費

フタをされた節税、海外中古建物からの減価償却費

節税として認められていたものが、租税回避として最終的に適用できなくなっている例があります。 ひとつの例は、個人が海外の中古建物を買って、不動産所得と給与所得をぶつけて税金を減らす方法です。すでにフタがされていますが、ご紹介してみます。 過去の節税方法、海外中古建物の減価償却 木造の建物について、減価償却資産の年数を22年としてみます。 日本は中古市場があまり活況ではありません。一方海外では中古建物市場が活況です。...
検索不要の売上基準は通達と条文であいまい? 電子帳簿保存法の判断で

検索不要の売上基準は通達と条文であいまい? 電子帳簿保存法の判断で

電子帳簿保存法において、売上1000万円以下は、検索簿をつくらなくていいとなっております。その代わりデータをすべて提出してくださいという条件付きです。(上記な2022年12月2日現在であり、同12月中旬に改定される可能性があります)。 この場合の売上1,000万円は、消費税の判断と全く一緒ではありませんので、注意が必要です。また、通達と条文では基準期間の売上高を年換算するかの判断が異なっています。条文をちゃんとよく読んで判断すべきいい例と考えます。 判断の仕組み...
認められる節税?ダメな節税? 節税・脱税・租税回避の違い

認められる節税?ダメな節税? 節税・脱税・租税回避の違い

誰もが逃れたい税金。でも、本当の意味で税金から逃げることは難しいとジョークで言われます。 「逃げる」と表現しましたが、税法の中では、逃げ方で3つに分類されます。それらは節税、脱税、租税回避です。 違いを理解しておくことは、自分が取りうる節税や租税回避を考える上で有用です。整理をしてみましょう。 3種類の逃げる 節税 節税とはこのように表現されます。 租税法規が予定しているところに従って税負担の軽減を図る行為 金子宏『租税法)(第23版)』135頁(弘文堂、2019)。...